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山口旅3

第三日(4月25日) 萩〜長門・仙崎〜下関(前編)

 

高杉晋作・維新の乱(Run)に参加することが、今回の一番の目的だったのですが、それだけで山口までやって来るのには、時間的にも金銭的にも、私自身少し勇気が必要だったので、この際、巡ることができるところはできるだけ回ってしまおうということにしました。萩は去年も訪れましたが、今回は徳山の児玉神社を訪ねることができましたし、また、大会のスタート地点である下関までは、萩から日本海を眺めながら降っていければと考えていました。

 

最初、山陰本線で下関まで行くつもりだったのですが、萩の宿のご主人から、電車はあまり本数がないことを教えていただき、実際に時刻表を見てみると、本数もあまりなく、計画が立ちませんでした。それでも、時間にあまり余裕がない中で、Yahooの路線案内を頼りに、路線バスを使いながら、旅を続けてきました。

 

長門市・仙崎は、時間に余裕があったら途中下車をして回ってみようぐらいの、本当に軽い気持ちで計画していたのですが、今回、実際に回ってみて、とても印象に残りました。仙崎には、金子みすゞ記念館があるのですが、東京にいた時から、ここには行ってみたいと思っていました。ただ、金子みすゞという人物のことを、私自身存じ上げておらず、正直なところ他の人物と勘違いしてしまっていたのですね。途中で人違いであることがわかって、実際に訪れるかどうか迷っていたのですが、でも訪れることができて、とても良かったと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仙崎の道の駅・センザキッチンにある金子みすゞ像。

 

センザキッチンの案内所で自転車をレンタルし、長門・仙崎を巡りました。

 

 

 

 

 

 

 

  

 

小学校の国語の教科書にも収められている有名な童謡詩人だそうです。実際、自分の母親も存じ上げているほど高名な詩人だったのですが、恥ずかしながら、私は存じ上げておりませんでした。でも記念館でいくつもの詩に触れ、なんだか、ものすごく久しぶりに日本語に触れたような気がしました。言葉が心に突き刺さると言いますか、なんだかとても懐かしいと言いますか… 日本語っていいなあと正直に思いました。

 

  

金子みすゞ記念館・金子文英堂跡

 

畳の部屋、座布団、木の机、本棚など、懐かしい気分にいっぱい浸ることができました。金子みすゞの詩もそうだったのですが、なんだかものすごく懐かしい、ああ、そうだったよなあ、と思わせてくれるところだったと思います。1時間近くゆっくりとした、とても豊かな時間を過ごすことができました。訪れて本当に良かったと思います。日本の良さ、日本語の良さを思い出すことができたと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高等女学校に、友達と通わずに一人で通っていたそうです。自分の世界を大切にしていたのだろうと思いました。目の輝きが、10代の子供のものではないと感じてしまうのは私だけでしょうか。