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山口旅4

第三日(4月25日) 萩〜長門・仙崎〜下関(後編)

 

あらかじめ、長門市・仙崎を巡る計画を立ててきていました。目的地の一つは、金子みすゞ記念館だったのですが、実際に1時間近くゆっくりとした、とても豊かな時間を過ごすことができました(前のポスト「山口旅3」を参照)。もう一つは、幕末の長州藩にあって、吉田松陰から師と仰がれていたという村田清風の記念館でした。ただ、最初計画していた時には山陰本線を使って移動するつもりだったのですが、最寄りの駅から結構離れたところにあり、歩くと何十分もかかってしまうので、時間がないようだったら諦めるつもりでした。今回、道の駅・センザキッチンにある観光案内所で、貸し自転車をレンタルできたので、貸し自転車を使って村田清風記念館を訪れることにしました。センザキッチンからは、アシスト付きの自転車で、およそ20分くらいだったと思います。少し迷いましたが、思ったほどのロスもなくたどり着くことができました。

 

 

 

 

 

記念館にある展望台から海を臨む。貸し自転車を使って、海沿いの道を伝ってきました。途中で曲がらなければならないところを直進してしまったため、通り過ぎてしまいましたが、Google Mapを使って、なんとかたどり着くことができました。

 

幕末期に、長州藩の財政を立て直した人物として有名だと思いますが、若い頃、ここ(三隅)から萩まで片道20kmの道のりを毎日徒歩で通っていたそうです。往復すれば40kmになるわけで、言ってみれば毎日マラソンしていたわけですよね。私などは、毎日フルマラソンをするとなれば、ためらってしまうでしょうが、昔の人の決意といいますか、覚悟は違うなあと、萩から路線バスでやってきた私は感じざるをえませんでした。

 

 

村田清風が若年および晩年を過ごした三隅山荘。村田清風記念館の隣にあります。晩年は、三隅山荘敷地内にある尊聖堂という私塾で近隣の子どもたちを指導していたそうです。藩の財政改革のときには、反対派から命を狙われ、刺客が屋敷にまでやってきたこともあったとのこと。村田清風のお墓がここから自転車で数分のところにあるので、お参りしてきました。

 

 

 

 

 

 

やっぱり海のそばだったので、お魚をいただいてきました。美味しかったです。モズクの味噌汁も美味しかったです。

仙崎の道の駅・センザキッチンのバス停から、路線バスを使って、下関まで降っていきました。途中、山の中にある温泉地・長門湯本温泉などを通って、下関までおよそ2時間半かかりました。山陰本線が途中でバスによる振替輸送になっていたり、電車自体の本数が限られているといったこともあり、時間的に未知数の部分があったので、路線バスでそのまま下関に向かって正解だったと思います。

 

今回、萩といい、仙崎といい、貸し自転車を使ってとても有効にいろいろなところを巡ることができたと思います。運転免許証を持っていない自分としては、貸し自転車を利用して、ものすごく有意義な時間を過ごすことができました。特に、仙崎の金子みすゞ記念館、三隅の村田清風記念館を訪れることができて、とても良かったと思います。日本の良さ、日本語の良さ、そして日本人の良さを再認識することができました。今回は、岬の方まで足を伸ばせなかったので、またいつの日かゆっくりと訪ねてみたいと思いました。いろいろな魅力にあふれたところだったと思います。