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山口旅5

 

第四・五日(4月26・27日) 下関・東行庵〜萩〜下関・東行庵

 

今回の旅の第一の目的であった「高杉晋作・維新の乱(Run)」の当日です。吉田松陰や高杉晋作も歩いたという赤間関街道をたどりながら、高杉晋作の墓所がある下関・東行庵から、長州・萩を往復するという、私のような吉田松陰や明治維新に興味がある人にとっては、ウズウズせずにはいられないような、とても魅力に溢れる大会でした。

 

制限時間は27時間、下関をスタートし、萩で折り返して下関に戻って来るという、かなりハードな大会でした。午後3時にスタートし、秋吉台などのいくつかの関門を通過して萩に到着した時には、夜中の2時半くらいだったと思います。残念ながら、萩に到着した時に、運営の方にリタイヤすることを告げて、レースから退くことになりました。

 

夜間の走行が含まれるので、ヘッドライトや補助の光源は必須でした。私も、これまでに、エクストリーム・ウォーク(小田原〜東京・神宮間)に参加したことがあり、夜間の移動についてはそれなりの体験はしてきたつもりだったのですが、赤間関街道のコースでは夜間は本当に真っ暗闇になってしまったのですね。もう、ヘッドライトがないと、真っ暗闇になってしまうんです。足元をしっかりとみていないと転んでしまう恐れがあったので、舗装されていない山道や畦道ではずっと歩いていました。歳のせいで、視力が衰えてしまったということもあったのですが、こんな体験、今までしたことがありませんでした。私は東京在住なのですが、いかに自分が光にあふれる中で生活しているかを思い知ることになりました。暗闇の中で、本当はものすごく恐怖を感じるところだったと思うのですが、とにかく畦道では転ばず、山道ではコースアウトしないように集中することに一生懸命で、恐怖を感じる余裕もあまりありませんでした。そんな中で、なんとか萩までたどり着いたというところだったと思います。

 

それでも、秋吉台あたりで夜空を見上げたら、星が本当に綺麗でした。北斗七星がすぐにわかりました。柄杓のところを辿って、北極星をすぐに見つけることができました。東京では、私の視力ではもう北極星は見つけられないようだったのですが、自分の目で確かめることができて、良かったと思います。一つ一つの星が大きく感じられました。もう少しゆっくりと眺めていたかったところでしたが、それでも思わぬところで感動を味わうことができました。

 

ものすごく過酷な大会だったと思いますが、至る所で今まで経験したことがないような体験をすることができました。吉田松陰や高杉晋作、幕末維新の志士たちも、このようなところを歩いていたのだと感じることができただけでも、感激しました。高杉晋作・維新の乱(Run)に参加できて良かったと思います。大会を開催してくださった運営の方々に感謝します。また、夜間寒い中、エイド・ステーションでボランティアをされていた方々、とても大変だったと思いますが、お世話になり、ありがとうございました。完踏するつもりだったので、往路ではあまりお礼をすることができませんでしたが、晋作餅や草餅など、大変ありがたかったです。晋作餅はとても美味しかったです。いつかまた、もう一度食べたいですね。また、リタイヤ後、早朝にもかかわらず、下関のスタート地点まで送ってくださり、さらに山陽本線の小月駅まで自家用車で送ってくださったスタッフの方、お心遣いに感謝いたします。どうもありがとうございました。大変な大会でしたが、この大会に参加することができて、とても良かったと思います。どうもありがとうございました。

 

 

 

 

 

高杉晋作・維新の乱(Run)のスタート地点の東行庵近くに立つ高杉晋作像。私はこれまで、高杉晋作には正直なところ、あまり惹きつけられることはなかったと思います。なんといいますか、スマートすぎるといいますか、カッコよすぎるような印象があります。奇兵隊の活躍を見ても、天才的でとても派手なように感じてきました。高杉晋作に惹きつけられる人もたくさんいることはよくわかるのですが、私には、ちょっとカッコ良すぎるように感じられてしまいます。(もちろん、異論は認めます。)

 

 

 

スタート前に、大会参加者に向けて、学芸員の先生による高杉晋作にまつわるお話や説明を伺うことができました。高杉晋作が三味線を抱えて歩いている場面は、よくマンガなどでも拝見してきたので、その三味線の実物を見ることができ、高杉晋作のことがより身近に感じられました。

 

 

最近は、大会に参加するたびに、右足の爪がこのようになってしまいます。およそ1年ぐらいかかって生え変わるのですが、昨年の五月に萩往還マラニックに参加して、やっと治ったと思ったら、今年もまたあっという間に、このような状態になってしまいました。多分シューズがあっていないと思うので、これからはシューズについても少し研究してみたいと思います。